プロ野球の広島は2021年5月12日、神宮球場でヤクルトと対戦し9回0-0で引き分けた。
先発・森下暢仁(23)が7回3安打無失点の好投を見せるも報われず。打線は2回に無死1、2塁の先制のチャンスを作ったが、ヤクルト先発・田口麗斗(25)の前にあと1本が出なかった。チームはこれで20イニング連続無得点となり、深刻な得点力不足に陥っている。
チーム打率リーグ3位も得点はワースト…
2回、広島に絶好の先制機が訪れた。
先頭・坂倉将吾(22)、正隨優弥(25)が連続安打で出塁。無死1、2塁のチャンスで打席には規定打席未到達ながら打率3割を超える8番・小園海斗(20)。ダブルプレーの可能性が低い俊足の左打者で、9番は投手の森下が控えていた。この場面でベンチは小園に送りバントを指示し、きっちり決めて走者はそれぞれ進塁した。
1死2、3塁の場面で打者は森下。スクイズなども考えられた場面ではあったがベンチは動かず。結果、ファウルフライに打ち取られた。なおも2死2、3塁とチャンスは続いたが、打率リーグトップの菊池涼介(31)はライトフライ。首位打者のバットに望みを託した佐々岡真司監督(53)の采配は実らなかった。
打線は深刻な得点力不足にある。5月に入ってから7試合で10得点。連続無得点は20イニングまで伸びた。チーム打率はリーグ3位につけるものの、得点は中日と並びリーグワーストの107点。打線がかみ合わず、得点機会を生かせていない。
打線とは対照的に投手陣の好投光る
苦しむ打線とは対照的にこの日は投手陣が踏ん張った。先発・森下は7回を投げてヤクルト打線をわずか3安打に抑える力投を見せた。8回には塹江敦哉(24)が2死からオスナ(28)にツーベースを許すも無失点で切り抜け、9回はクローザー栗林良吏(24)がきっちり抑えて完封リレー。若き投手陣が不振のチームを支えている。
得点機会にあと1本が出ず得点が遠い広島打線。インターネット上では、得点の好機を生かせずに終わった2回の采配に疑問の声を上げる鯉党も。チームは5つの借金を抱えて5位に沈んでいる。上位浮上には得点力不足の解消が必須となり、指揮官の手腕に注目される。
(※引用元 J-CAST)