「メジャー移籍」報道のウラで…
プロ野球はストーブリーグが本格化してきた。
もっとも注目されているのは、メジャーへのポスティング移籍が決定した広島・鈴木誠也(27歳)だろう。
「今季は5月にPCR検査で陽性判定を受け登録を抹消されるアクシデントがあったものの、夏場に盛り返し、打率・317で首位打者を獲得。走攻守が揃った5ツールプレーヤーとして、メジャー各球団から熱い視線が注がれています」(スポーツ紙デスク)
広島はリーグ4位に終わり、早々とシーズンが終了した。ところが、鈴木の動向に関する取材は、なかなか難しかったのだという。
「松田元オーナーのご機嫌が悪かったんです」と語るのは、スポーツ紙の広島担当記者だ。
「広島は、’16年からのリーグ3連覇に貢献した鈴木の功績を認め、当初からポスティング容認の方針で大リーグ機構(MLB)側と水面下で話し合いを進めてきました。しかし、11月16日の発表会見より前に、MLBのウェブサイトで、『鈴木の移籍は決定的』と報じられてしまった」(広島担当記者)
これを受けて、日本のスポーツ紙各紙も次々と報道したのだが、松田オーナーが見咎めたのが、〈広島・鈴木誠也がポスティングでメジャー移籍へ〉と見出しを打った「東京スポーツ」紙だった。
「広島では、監督の人事や選手の移籍を決定する最終権限はすべて松田さんが握っていて、番記者はかならず球団に『当て取材』をしなければいけないというルールがある。破ると、取材規制がかかることもあります。
ところが、東スポはそれをせずに確定的な見出しを打ったため、オーナーは『俺は聞いてないぞ!』と激怒してしまった。おかげで、球団も鈴木の移籍関係の話にナーバスになり、なかなか取材がしづらいのです」(前出・広島担当記者)
笑顔で送り出してあげたいものだが……。
(※引用元 現代ビジネス)