3月8日に開幕する野球世界一決定戦・WBC(2023 WORLD BASEBALL CLASSIC)の出場登録選手が、米国時間2月9日に発表された。侍ジャパン(日本代表)は1月26日に発表された登録予定選手からの変更はなし。
侍ジャパンは2月17日から宮崎キャンプを開始するが、その見学に必要な入場整理券は13日時点で予定配布枚数に達したと、NPBエンタープライズが発表した。MLB球団所属選手の参加は未定で、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)は不参加の見込み。鈴木誠也(シカゴ・カブス)は終盤から合流の可能性とのことだが、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)はすでに帰国し、初日から参加の見込みと、ファンの期待は過熱する一方だ。
メンバーが正式に発表されたことで気になるのが打順だ。打線は水物。各球団の4番バッターを集めてズラリと並べれば大量得点できるという甘い考えは通じない。まずは誰がレギュラーになるか、ポジションごとに考察していく。
捕手予想:キャノン砲を備えた甲斐拓也が有力
10 甲斐 拓也(福岡ソフトバンクホークス)右投右打
24 大城 卓三(読売ジャイアンツ)右投右打
27 中村 悠平(東京ヤクルトスワローズ)右投右打
キャッチャーの強打者と言って真っ先に思い浮かぶのは森友哉(埼玉西武ライオンズ)だが、今回は招集せず。栗山英樹監督がキャッチャーに求めているのは投手のリード、守備の要としての役割だと分かる。そうなると、甲斐拓也がレギュラーとなるのが正着。“甲斐キャノン”と称される強肩は、出塁したランナーに強いプレッシャーを与えるはずだ。しかし打撃面では見劣りするため、九番での起用となるだろう。
内野手予想:熾烈な競争もサードは三冠王・村上宗隆で決まり
1 山田 哲人(東京ヤクルトスワローズ)右投右打
2 源田 壮亮(埼玉西武ライオンズ)右投左打
3 牧 秀悟(横浜DeNAベイスターズ)右投右打
7 中野 拓夢(阪神タイガース)右投左打
25 岡本 和真(読売ジャイアンツ)右投右打
33 山川 穂高(埼玉西武ライオンズ)右投右打
55 村上 宗隆(東京ヤクルトスワローズ)右投左打
ダイヤモンドを守る4人のうち、村上宗隆のサード起用は確実と言える。昨季はNPB史上最年少の三冠王を達成。チーム最強の打者“四番”を任されるはずだ。また内野守備で最も重要なポジションとなるショート。このポジションを長く任されていた坂本勇人(読売ジャイアンツ)は今回選外となったため、源田壮亮の起用で間違いなさそうだ。
セカンドは山田哲人と牧秀悟の争いになる。2022年度の打撃3部門の成績を比べると、山田が打率.243、本塁打23、打点65で、牧が打率.291、本塁打24、打点87と均衡している。セカンドは山田の定位置という印象だが、牧が山田からレギュラーを奪取する可能性は皆無ではない。ただし牧はファーストでも起用されているため、セカンド山田・ファースト牧という布陣もあり得そうだ。とはいえ、ファーストの本職たちが牧に安々とポジションを譲るとは考えにくい。昨季30本塁打の岡本和真、同40本塁打の山川穂高が控えているからだ。
最終的には調子次第での起用となると予想されるが、守備の連係を考えると普段同じチームでプレーしているヤクルトの山田・村上、西武の山川・源田という組み合わせになる可能性がありそうだ。
(※引用元 SPORTING NEWS)