新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、仲良くしている片岡篤史がまさかの感染。1日も早い回復を願っています(※その後、退院を公表)。皆さんも最善の対策をして、この危機を乗り越えていきましょう。そんな中でも週べは発行していくようですね。しっかりと途切れることなくファンに情報を発信していくよう頑張ってください。
今週は「捕手」特集だそうです。私の本職です。その中で、現在12球団No.1捕手は誰?
デーブ的な見解を話していきたいと思います。私は総合的に見ていきたいですね。やはり捕手は野手でもありますから打たないと意味がない。その意味では、昨年までなら巨人の阿部慎之助が間違いなくNo.1でした。
強肩というカテゴリーだけでいえば、ソフトバンクの甲斐(甲斐拓也)、巨人の小林(小林誠司)、中日の加藤(加藤匠馬)が図抜けています。この3人の肩が私にあれば、何年も正捕手を張れたと勝手に思っています(笑)。
話が少しそれますが、最近の捕手は意外に体が小さかったり、細かったりします。その一つの要因として、ホームベース上での危険なクロスプレーが禁止になったことがあると思います。危険がなくなったことで、捕手をやる選手の中には、現役選手の中でもそうですが、ショートを任せても十分にこなせるだけのフットワークを持った捕手がより一層多くなると思います。
そういう部分も加味して、No.1はと言えば……ソフトバンクの甲斐は打撃面で少し劣るので、なかなかそうは言いづらいですね。では打撃の素晴らしい西武の森(森友哉)は、守備の面で少し落ちます。もちろん年々、そこは向上しているので、近い将来的には12球団No.1になる可能性は十分にあります。
そう考えると私の中でのNo.1は翼になります。同郷の茨城県人、広島の會澤(會澤翼)です。この男はまず、度胸が据わっています。内角へ厳しい球が行き、打者が烈火のごとく怒って威嚇(いかく)したとしても、「すいません、すいません」と言いながら、次の配球で、平気で内角を要求できる男です。
そして、意外にもと言うと失礼ですが、強肩捕手でもあります。昨季は盗塁阻止率がリーグ5位と悪かったですが、今季は開幕したらしっかりやってくれると思います。守備率は.998と捕球やブロッキングなども完ぺきに近い捕手なのです。ましてや配球の面ではまったく問題ないですからね。プレミア12でも侍ジャパン入りを果たし、正捕手的な扱い。それは当然だと思います。
もちろん、打たない捕手が多いセ・リーグの中だけでなく、パ・リーグを見ても打てる打者の部類に入ります。2018年は3割を超えましたし、2年連続で2ケタ本塁打を記録していますし、昨季の得点圏打率は.351です。勝負強さもあるのです。そう考えると総合的には翼が、デーブ的12球団No.1捕手だと言わせてもらいます。
(※引用元 週刊ベースボール)